油絵の売値や相場はどうなっているの？

 

 

 

 

絵は大きさや画材、希少価値など多くの要素を元に販売価格が設定されています。

 

しかし実際のところその内訳は謎に包まれているのが現状です。

 

 

今回は私が独学で油絵を販売するにあたり、調査した絵の価格設定方法と販売相場についてまとめてみました！

 

 

同じように絵の販売価格をどうしようかと迷っている方の参考になれば幸いです。

 

ちなみに本記事はあくまで油絵の場合になるため、水彩画・アクリル画・デジタル絵などは別の指標があるものだと考えてください。

 

 

油絵の販売相場は？

 

 

結論から言うと私が調査した限り、明確に相場と言えるものはありませんでした。

 

しかし、販売価格設定の目安となる暗黙の基準のようなものはあるようです。

 

 

それは「号あたり1万円」を基盤とする設定方法です。

 

例えば、F6号サイズのキャンバスに描いた絵だと6万円ということになります。

 

さらに知名度が高い画家が描いた絵であれば、6万円にプラスで知名度分の価格を任意に上乗せします。

 

 

この設定方法だと小さな絵ほど安く、大きな絵ほど高くなる計算ですが例外もあります。

 

0号や1号などの小さな絵は例外的に高い価格が設定されるようです。

 

これは小さすぎる絵を描くことに技術力や労力を費やすため、絵の大きさとは異なる価値が付与されるためでしょう。

 

 

価格設定の考え方4選

 

 

絵の販売価格を決める考え方4選をご紹介します！

 

価格設定にお悩みの方は自分に合う方法を参考にしてみてください。

 

 

・号単価設定

 

　販売相場でもご説明しましたが、1号×1万円の設定方法になります。

 

　他の設定方法と比較してもこの方法は高い価格になりがちです。

 

　かなりざっくりしていますが、とりあえず指標としてみるのもありだと思います。

 

　もし自分の作品にまだそこまでの価値がないと思うなら、少し号単価を調整して1号×5000円などに落としてみる手もあります。

 

 

 

・1㎠あたりの単価設定（ART-Meter式）

 

　絵画の委託販売サービスを行っているART-Meterでは測り売り形式で価格を決めています。

 

　例えばキャンバス1㎠あたり8円としたとき、F6号サイズで10405円になります。

 

　1㎠あたりの単価設定を上げていくことで販売価格の調整が可能です。

 

　単価設定の計算方法など詳しいことは下記リンクより参照ください。

 

　ART-Meter＿測り売りの詳細解説

 

 

・制作時給設定

 

　シンプルに制作にかかった時間×時給で計算する方法です。

 

　例えば東京にお住まいなら最低賃金は1163円（R6年時点）なので、20時間制作にかかれば20260円になります。

 

　上記はあくまで例であり、絵の制作に地域などは特に関係ないので好きに時給設定してOKです。

 

 

 

・独自相場設定

 

　これは事前調査に少々時間がかかりますが、一番手堅い設定方法になります。

 

　世の中には自分の描く絵にジャンルやタイプが近い画家さんは少なからず存在します。

 

　自分に近い作者が実際にいくらで絵を販売しているかを調査して参考にすれば間違いないと思います。

 

　もちろん画家としての知名度や絵のクオリティが違うのでそのまま価格を真似するのはおすすめしません。

 

 

 

価格設定の参考例

 

 

では上述の価格設定を実際に行うとどうなるのでしょうか？

 

一例として、F6号キャンバスで制作した際の価格設定を表にしました。

 

※独自相場設定は省略します。

 

固定費は画材や郵送費などの必要な雑費をざっくりまとめたものです。

 

 

今回ご紹介した中では『号単価設定』が一番高い価格設定になりました。

 

逆に一番安いのは『ART-Meter式』となり、『時給換算』よりもかなり安い設定なのがわかります。

 

これらは単価の設定次第で金額が大きく変動しますが、それでも『号単価』は頭一つ抜けて高い設定でした。

 

 

 

おわりに

 

絵の値段をいきなり高く設定するのは勇気がいりますよね（笑）

 

もちろんあなたの制作する絵のクオリティが非常に高く、経歴や受賞歴などがあれば強気な価格設定も全然ありだと思います！

 

絵の制作にはそれなりに時間と労力がかかりますので、なるべく自分が思う適正価格で買っていただきたいものですよね。