ペン画×油絵を試してみた！

 

 

 

こんにちわ！　Shiva’s artオーナーのShivaです。

独学で油絵の制作と販売を行っております。

 

 

突然ですが、皆様はミクストメディアと呼ばれる画法をご存じでしょうか？

 

名前はおしゃれですが、要は複数の画法や画材を組合わせて作品制作を行うことを指します。

 

ペン画×アクリル画、水彩画×コラージュなどなど、それぞれの長所を活かした絵を描けるメリットがあります。

 

 

そんなミクストメディアですが、今回試してみたいのがペン画×油絵の組み合わせ！！

 

 

油絵はその特性上、他の画材と組み合わせるのが少し難しい画材です。

 

なので、ペン画との併用が可能なのか以前より気になっていました！

 

素人知識ながら情報をまとめてみましたので参考程度にご覧ください♪

 

 

ペン画×油絵を試してみた！　～特性と違い～

 

 

 

前提として今回油絵と併用するのは、「油性ボールペン」とします。

 

試してはないですが、水性ペンはそもそも油絵の具を弾くと考えたためです。

 

 

まずは油性ペンと油絵の具、それぞれの特性について整理してみました！

 

大きな違いとして、ペンのインクには染料が、油絵の具には顔料が使われています。

 

染料の粒に対し、顔料の粒は何百～何万倍も大きいのが特徴です。

 

この粒の大きさは紙やキャンバスへの染み込みやすさに影響するようです。

 

 

今回参考にしたSAKURA様のサイトも貼っておきますので、よければ見てみてください！　↓

 

「画材の使い方」顔料と染料の違い｜SAKURA PRESS

 

 

 

ペン画×油絵を試してみた！　～デメリットはあるの？～

 

 

 

併用する上で最も気になるのがデメリットですよね。

 

私もいろいろと検索してみましたが、関連する記事が少なく、信憑性が高そうな情報を見つけることができませんでした。。。

 

そんな中でも恐らく絵画経験者が回答している記事がいくつかあったので、参考までに貼っておきますね。　↓

 

https://okwave.jp/qa/q3222187.html

 

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11129064246

 

 

 

記事の内容をまとめると、

 

 

　・油絵の上から油性ペンで描く　→　油膜に弾かれる＆凸凹で描き難い

 

　・油性ペンの上から油絵の具を塗る　→　インクの染料が表面に浮き出る可能性あり

 

　・絵の完成後、劣化する可能性がある

 

 

。。。正直あまりおすすめされる組み合わせではないことはわかりました（笑）

 

ペン画と油絵はあまり相性が良い画材ではないという気がしますね。

 

無難にアクリル画や水彩画の方が、ペン画との併用に向いているという結論になります。

 

 

だがしかしっ！！　ネットの情報を鵜呑みにしたままでは納得できません！（）

 

なので、実際に油絵制作でこの組み合わせを試してみたいと思います！

 

 

ペン画×油絵を試してみた！　～実際に試し描き！～

 

 

 

では実際にペン画×油絵の制作をしてみます！

 

ここまでの内容を含めて、「油性ペンで描いた上から油絵の具を塗る」という方法で描きます。

 

この逆パターンは凹凸や弾きなどの問題が多そうだったので今回はしません。

 

 

まずは、「油性ペンで描いた上から油絵の具を塗る」とどんな見た目になるのか実験してみます。

 

キャンバスに油性ボールペンで線を描いておきます。

 

その上から、バイオレット（不透明色）とグリーン（半透明色）を油で溶いて塗ってみます。

 

 

 

油で溶いた絵の具とはいえ、ボールペンの跡がかなり隠れてしまいました。

 

不透明色と半透明色の絵の具では、ペン画を塗りつぶしてしまうため、ハッキリとペン画を魅せたい場合は使わない方が良さそうです。

 

なので、今回の絵の制作には透明色の油絵の具だけを使うことにしました。

 

 

実験を終えたら、先に下絵となるペン画を完成させます。

 

ペン画を描きやすいように、キャンバスにジェッソ（下地材）を3層ほど重ね塗りし、紙ヤスリで表面を磨きます。

（ほんの少しだけ水を付けて磨くと、より平坦な画面を作りやすいようです）

 

これにより凹凸の少ない画面ができ、ボールペンで描きやすくなります！

 

 

 

かなり時間はかかりましたが、ペン画を描き終えました！

 

この上から透明色の絵の具のグリーンとレッドを塗っていきます。

 

 

 

けっこう油で薄めたので、ペン画が多少見えるくらいには残りました。

 

 

次に部分的にホワイトも塗りましたが、このホワイトで問題が起きました。。。

 

塗ってから1週間ほど乾燥させると、ホワイトとペン画が重なった部分が黄変していたのです！

 

たしかに白系は変色が目立ちやすい色ですが、こんなに早く変色するなんて驚きました！

 

原因まではわかりませんが、なんらかの化学反応で劣化したのでしょう。

 

 

 

流石にこのままにはできないので、変色したホワイトをデザインナイフで削りました。

 

絵の細かい修正にはカッターや彫刻刀が便利ですね♪

 

ただし、削り過ぎないように注意だけは必要です！

 

 

 

完成した絵がこちら！

 

2対で1作品です♪

 

これから半年以上ほど置いて、劣化について経過を検証していきたいと思っています。

 

 

 

文章だけでは分かり難い部分もあると思いますので、よければメイキング動画もご覧くださいませ♪

 

https://youtu.be/XoYRCHtWvTQ

 

 

～画材～

 

・ジェッソ

 

 

 

・紙ヤスリ

 

 

 

・デザインナイフ

 

 

 

 

おわりに

 

画材としての相性はあまり良いとは言えないかもしれませんが、併用できないことはないかなと思いました！

 

まぁでも、しっかりペン画の良さを出したいなら無難に水彩やアクリル絵の具と併用するのが一番だと思います（笑）

 

今回は試してみただけですが、同じような疑問を持っていた方の参考程度になれれば幸いです。

 

 

ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。

よければ当店Shiva’s artも覗いていってくださいね♪

 

https://shivasart.net/